アラサーの知ったか日記

気になったことをしったかぶって書いていくだけです。

転職が趣味になる?


なんだこの企業は。辞めてやる。


なんて年がら年中思ってはいるものの、重い腰が上がらない。あー辞めたいなーと友人らにブツブツと言うだけで何もせず、結局もう29歳になろうとしている。自分は大学院まで行ったので入社して5年目である。


同期も15人が実質6人にまで減っている。一応7人残っていることにはなっているが、1人は開店休業状態らしい。女の子はみんな可愛いのだけど、あと1人しか残っていない。みんな元気にしてっか。


転職することが悪いとは言うつもりはない。それぞれには色々な事情があるはずだ。同期の中ではセクハラが原因で辞めた子もいる。自称だけど。ちなみにその子はもう一度転職している。やはり女性は強い。


こんな例もある。


私の大学の友人に、誰しもが知っている超有名企業に就職したのが居た。本人も大層喜んでいて、大変良いことであったのだが、人の羨む大企業の、その裏というか現実は残酷だった。詳しくは書かないが、私だったらすぐ辞めているか精神的に病むだろうなという代物だった。


そいつは頑張っていたが、ついに転職を決意する。優秀な奴だから、転職先は見つかった。色々と苦労はあったと思うが、無事転職できた。外資系の会社で、学生時代の研究分野の知識が活かせる会社だった。


しかしである。そんな友人から電話があった。どうやらまた転職するらしい。記憶が定かなら1年くらいしか経ってないはずだ。曰く、同じプロジェクトメンバーから誘われたらしく、そのメンバーみんなで移るとの事だった。


「実働メンバーが抜けるんだからあそこは立ちいかなくなる。俺だけ残ってもしょうがない。もう泥舟だよ」


言ってることに間違いはない。でもな。苦しんでる君を必要として手を差し伸べてくれたのはそこの会社だろう?それを舌の根も乾かぬうちにそんなことを言うのか。


とストレートに言ったかは覚えていないが、ともかくチクリと言ったはずである。でも彼の決意は変わらない。当たり前である。何度も言うが彼は優秀である。情を抜きにすれば彼の判断に理があることは誰だってわかる。想いだけで飯が食えるほどこの世は甘く無い。


やはり外資に行くと、転職はどちらかというとステップアップというか、その辺りの意識から違う気がする。私の勤めている会社には古き良き昭和の風潮があるので、転職にはマイナスのイメージがありがちなので、尚更である。


だが、ここで話は終わらない。詳しくは書かないが、転職先でいざこざがあり、そこも退職せざるをなってしまったらしい。退職というよりも、解雇のような形だったとのことである。外資のドライさを感じずには居られなかった。


彼も流石に参ったようだった。自分の実力不足で去るのではなく、ある種の裏切りにあって去ることになったのだから。


彼は転職活動中である。たぶん。うまく行っているのかは知らないけど、優秀で人に好かれる(もちろん私からも)彼なら、またきっと次が見つかるさ。そして好条件に嫉妬した私から憎まれ口を叩かれるのだ。また転職して、転職が趣味になるぞって。


ちなみにこのことはあんまり人に言うなと言われている。流石にバレないと思うのだが、バレたら怒られるじゃ済まないだろう。その時は記事をそっと消そう。そして焼肉を奢って許してもらおう。許してくれるかは別だけど。


しかし無許可で友人をネタにしてブログの記事を書くなんて、相も変わらず私は最低な人間なのである。

深夜の東急田園都市線で盛大なフェイントを喰らった件


その日は旧友と新宿で飲み、友人に泊めてもらう予定だった。


本当は東急東横線で帰るのがスマートなのだが、人身事故で止まっていて東急田園都市線で迂回することになった。こればかりは仕方がない。迂回路があるだけ東京はマシなのである。私は愛知県の片田舎に住んでいるから、通ってる電車が止まったらその時点で試合終了、諦めるしかない。


それにしても金曜日の23時過ぎである。翌日からお盆休みである。そんな車内は恐ろしい。


中々座れない、というよりむしろ混雑している中で、つり革に片腕突っ込んで寝落ちしている男がいた。明らかに呑んで帰っています、という風情である。電車が揺れるたびに体も大きく揺れ、少しだけ目を覚ましてまた目を瞑って…。見るからに危ないし、周りも無言であるがそう思っているのだろう。みんなそちらをチラチラと見ている。


しかも片手には酎ハイかなにかの缶を持っている。目を覚ましたタイミングでまるで水かのようにそれを一口煽るのである。流石に友人と2人で顔を見合わせて苦笑いしてしまった。


これはいつ何があってもおかしくないな、などと思っていたら、我々から見てその男から逆方向より「すいません…すいません…」とか細い女性の声が聴こえてきた。そしてそちらから少しずつ液体が流れてきた。


何かと思えばその女性の方が吐いていたのである。おい、そっちかよ!などと考えている間にも電車は止まらない。その女性はかなり若く、おそらく新入社員か2年目くらいだろう。涙目になってすいませんと謝りまくっている。


こりゃかわいそうに、などと2人で顔を見合わせてたら次の駅に着いた。そうすると先ほどの男が割合しっかりと電車を降りていくのが見えた。心の中で大丈夫なのかよと突っ込むのは良いが、良くないのはそっちの女性である。


より近くにいたリーマンが取り敢えず席を譲って落ち着かせる。何人かは現場から離れてしまったものだから我々も相対的に近くなる。相変わらず女性は涙目で謝りまくっている。


リーマンがティッシュを渡す。友人もティッシュを渡す。別のリーマンはウエットティッシュを渡す。優しい世界である。女性は涙目で謝りながらお礼を言っている。我々とリーマンは目が合ってお互いに苦笑する。お盆前の金曜日の23時過ぎ、スーツの上着無しみたいな格好をしているのである。お互い何も言わずとも何があったかは大体分かる。だから怒る人はいない。個人的にはむしろよく頑張ったと思う。付き合いは大変だよな。


それにしても私はその間、「これ、私が同じことやったら殺されるんだろうなぁ」とか、「ティッシュ渡しすぎじゃない?」とか友人に笑いながらボソボソと話しかけているのである。我ながら何という奴であろうか。


ともあれ、我々は目的の駅に着いたようだ。ふと下を見ると私の足元まで流れてきて普通に踏んでいた。仕方がない。ティッシュを持っていなかった罰であろう。我々は電車を降りたが、その女性はそのまま座っていた。無事に帰れたら良いのであるが、行く末は知るよしもない。


見てはいないと思うが、その女性に言いたいのは、この事なんて今後の笑い話にするのが1番である。実害は無かったし、みんな怒ってなんかいない。だから前を向いて歩いて欲しい。東急の人には怒られたかもしれないけど。


最後に言いたいこと。


涙目になりながら何かをする女性というのは、これほどまでにグッと来るものだなと思うのである。その女性は必死だというのに、本当に私は最低な人間である。